「東伊豆ツーリングレポート」 by No.35 ueno


(朗読調のナレーションで)

「新しいタイアだから皮を剥かなきゃ滑って危険だ。」…と、

赤髭メカは言った…

オーナーのueno、

途方にくれた…

…(ささやくように)プロジェクトX。



…って、プロジェクトX11っていうわけではありませんが、愛機の新品フロントタイア(ミシュラン・マカダム100X。

以下「Fタイア」という。)の皮剥きに、11月9日(土)箱根〜伊豆〜湯河原と行ってまいりました。

お付き合いいただいたのはドカ乗りのD氏です。


1)滑る滑る

この日の天候は素晴らしい秋晴れ。

でも予想気温14度ですから朝晩はさらに寒いことを予想して、ハンドルカバーを装着して、8:00に横浜ICを発艦。

東名高速道路を一路御殿場へ向かいます。

新品Fタイアですが、なんか、やっぱり感じが違います。

直進性は良いんですが、ふわーっとした走行感。

D氏も気遣って、スローペースで進んでくれます。

東名は御殿場で降り、早速長尾峠を登ります。

「ひえ〜っグリップ感が無い〜!」

さすがに新品タイアはグリップ感が無く、怖い。

リーンしててもついつい身体が逃げるので、曲がれるコーナーも曲がれない…メットの中でベソかいてました。(笑)

9:30には無事に長尾峠の終着点に到着。

朝の富士山が綺麗でした。

このあとトンネルを抜けて長尾峠名物「峠の茶屋」でしばらくD氏と歓談。(パチッ!)

ここは、D氏いわく愛車自慢たちの溜まり場ということなのでしたが、我々以外に単車はいなかったので、ぽかぽか陽だまりで

しばらく雑談。

ここから箱根スカイライン、芦ノ湖スカイラインと進みます。

依然としてFタイアのグリップ感悪し。

山かげのブラインドコーナーを回りブラックアイスの跡を認めると、Fブレーキはかけたくないのでパーシャルで慎重に走り抜けます。

結構神経をつかいました。

さて見晴し台に到着すると、BIG1(CB1000)のオーナーズクラブが参集していました。

彼らの軽量化は凄く、原型をとどめていません。

フロントをインチダウンした機体は、エンジンだけデカく見えてイナズマみたい。

しかし素晴らしい快晴で、富士をバックに思わずD氏にシャッターを頼んで。(パチッ!)

10:30には芦ノ湖を臨む「道の駅箱根峠」で一休みです。

ueno:「Dさん、早いけどソバ食べません?」

D氏:「おおっソバの名前は、ほら芦ノ湖周辺の峰々の名前から採っている。」

二人とも「二子山そば」(600円也)というのをいただきました。

…普通の天ぷらソバでした。


2)見える見える


11:30 R20を南下して十国峠到着。(パチッ!)

晩秋の峠路は清清しく、今日の我々まったり編隊を優しく迎えてくれました。

しかし下草に包まれた丸い峰々の間を、縫って走る山岳道は、箱根独特の景色です。

D氏:「どうしてこんな程度の海抜(約800m)で、箱根はこんなに植物分布(海抜低いと樹木、高くなると下草)がはっきりして

いるんでしょうね?」


ueno:「…そういえば、ホントですねえ。」


12:10 最初の目的地の伊豆スカイラインに到着。

ここはueno一度も走ったことがないので、今回のルート設定でD氏にリクエストしていたのです。

しかし、なんとものどかな有料道路ですね。

入り口ゲートで自己申告した出口までの料金を前払いすると、出口ゲート自体は無人なんですもの。

申告より先のゲートで出ても、超過分を払う方法がないっ!(笑)

さてスカイラインでも晴天が続いてて、見晴らし台から遠く大島まで一望です。(パチッ!)

ここでくつろいでいた静岡のニンジャ750(オド14万km!)氏としばし談笑。

エンジンは900に換装したが外見は750のままで、これならカーフェリーが安いとご自慢でした。(笑)

しかしカーフェリーに有る、あのクラス分け(750迄と750超)って、今でも残っているのかな?


3)モリモリ


山伏峠で伊豆スカイラインを降りてミカン畑を突っ切り、2台は網代の海岸線に出ました。

ここいらからFタイアの皮も剥け、リーンが楽しくなってきて、ヤレヤレです。

ニコニコ顔で、次の目的地、D氏お薦めの湯河原のラーメン屋に向かいます。

途中には早取れミカンを路地売りする小屋が点在してて、ついつい途中停車。


D氏:「ん?uenoさん、お土産とは珍しいじゃないですか。」

ueno:「へっへっ、日頃の罪滅ぼし。」

ミカン屋のお姉さん:「あらっ、この人いつもそんなに悪いこと、してるのー?」


ともあれ、ひと袋(ひと網?)購入、500円也。

こういう生鮮産品を気軽に積めるのがハードケースの良いところです。


13:30 無事に湯河原市街のラーメン屋「国味」(こくみ)に到着。

ここは設計士さんとかの間で美味しいと評判のお店とか。

ワンタンメンが名物ということなので、ワンタンメン(780円也)を注文。

うむむ、ドロッとした豚骨醤油系の濃厚スープの一品が出てきました。(パチッ!)

む…(⌒〜⌒)上に散らす三つ葉の香味がマッチして、これは美味しいですよ。

ワンタンはワンタンというより水餃子で、5個も入ってかなりのボリュームです。

しばらくして顔を上げると、チャーシューワンタンメン(940円也、さらにボリューム大)と格闘していたD氏はやや放心状態でした。

それなら腹ごなしにひと風呂浴びますかということになって、お店のお姉さんに尋ねると、


 「温泉街にあるこごめの湯もいいけれど、その向かいの独歩の湯がお薦め。独歩は足湯だけど。」

ueno:「足湯はねえ…。こごめの湯にしましょ。」


なにしろ、ライダー革パンだからねuenoは、スソまくって足湯してたら、かなりヘンなおやぢでしょう。

(今でも十分ヘンかもしれないが…)


15:00 湯河原温泉街の「こごめの湯」(1,000円也)に到着。

uenoは露天、屋内、サウナと何往復もして、しっかり手足を伸ばしました。

個人的には、サウナは後の走行でも湯冷めしない感じで、好きです。

風呂上りには、ラウンジで先の早取れミカンを早速試食。


D氏:「おっ甘いじゃないですか。」

ueno:「風呂上りのミカンも、またいいですね。」


なお、独歩の湯は往来から見ましたが(足湯ですから外から見える構造)、ここも面白そうでした。

(独歩の湯は今年オープンの時に「NHKひるどき日本列島」で放映されました。)


4)しみじみ


さて、このあとは湯河原を登って、箱根の大観山に戻りました。


16:10 大観山から臨む夕焼けの富士山が実にきれいです。(パチッ!)

秋の陽はつるべ落としと言いますが、晩秋の富士山を眺めつつ、uenoの人生の秋を重ね合わせて、しばし、しみじみとしたので

ありました。

さて帰路は箱根ターンパイクを下って、小田原経由で大井松田に出て、東名に乗りました。


18:00 横浜IC周辺に無事着艦。

所要246kmの晩秋ツーリングでございました。


(付)湯河原の「国味ラーメン」(湯河原町土肥2-11-13、tel-0465640912)

所見;豚骨こってり、ボリュームたっぷりのラーメン。薬味の三つ葉がマッチして美味。

お値段高めですが空腹に効く一品です。温泉街じゃなく市街地蔵前公園の脇。15時〜17時休憩、水曜日定休。


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